会社の備品が、どんなものがどれくらいあるかを把握していないと、使いたいときにストックが無くなっていたり、同じようなものをいくつも購入してしまったりします。
備品の購入を一元管理できていればいいのですが、部署ごとや社員個人任せで備品を購入してしまうと備品にかかるコストをコントロールできなくなります。共有できるものは共有し、支給の数を制限すれば経費削減になり、ストックのチェックを徹底すれば切らすこともありません。
手間はかかるけれど備品管理はメリットが多い
会社のボールペンがよくなくなる、ハサミが貸したきり戻ってこない、使いたいときに限ってクリアホルダーがないといったことは、オフィスではよく起きるのではないでしょうか。
必要なときに事務用品がないのは、些細なことのようですが積み重なると業務上の損失になりかねません。また、そのつど購入したりすれば、紛失したものが後から出てきたときには不要になってしまい無駄になります。
その点、担当部署か担当者のもとで備品管理がきちんと行われていれば、事務用品を余分に購入してしまうこともありません。備品の扱いや管理について、指導を徹底させることもできます。
事務用品などの収納場所決め、使った物は借りた人や元の場所に必ず返すなどのルールを作って備品を扱うようにすれば、会社全体で備品に対する管理意識が出てきます。
オフィスで使用する備品の管理台帳を担当者がつくって定期的に在庫チェックをすれば、すぐに不足するコピー用紙、筆記用具など消耗品の欠品を防ぐことができます。また、パソコンや携帯電話、USBメモリなどの情報機器の管理も一元化しておくと、セキュリティーの向上にもつながります。
アイテム数の多いオフィスの備品を全て管理するのは手間と時間がかかりますが、経費節減、セキュリティーアップ、オフィス環境の向上など、業務上のメリットはたくさんあります。
効率的に進められる備品の管理方法とは
オフィスの備品といっても、オフィス家具からOA機器、文房具までさまざまな種類があります。
よほどのことがなければ、壊れたり紛失したりしない物もあれば、定期的にメンテナンスが必要な物、毎日消費する物など、用途も耐久性も違うので、備品管理はカテゴリ別に行うと効率的です。
また、全ての備品をひとりの担当者で管理するのは難しいので、何人かで備品の洗い出しを行い、管理に手間のかかる備品に関しては、カテゴリ分けした後の管理も分担して行うといいでしょう。
カテゴリ分けの際、前述のように備品の管理台帳を作成しましょう。備品の洗い出しをするときは紙に書き込む方が簡単ですが、その後の管理については、パソコンのソフトを使って表を作り、在庫管理やメンテナンスの日程管理ができるようにするといいでしょう。
備品管理を始める前に、保管の仕方が適切であるか、保管されている物が本当に必要な備品なのかも見直す必要があります。
キャビネット内を整理して不要な備品は処分
整理されていないキャビネットだと、何年も使われていなかった備品などがしまわれている可能性があります。頻繁に使う物の出し入れに差し支えるのと、無駄にスペースを取るので不要なものは処分しましょう。
あとは、どこに何があるのか、誰が見ても分かるように整理しましょう。引き出しの中にしまいこんでしまうと、中に何があるのかがわかりづらいので、品名を書いたラベルなどを張っておくといいでしょう。
備品の管理台帳は、機密性の高い物以外であれば、誰でも見られるようにしておくと担当者不在の時でも備品の数量など現在の状況を確認できます。
それほど規模の大きくない会社の場合は、最終責任者は経営者など誰かひとりに決めても、備品管理を社員全員で行えるような仕組みにしましょう。台帳のつくり方、備品の維持管理のルールづくりなど、ベースを整えることで可能になります。
備品管理を始めるには最適なタイミングがある
備品管理を始めるタイミングは、オフィスの立ち上げのときや移転のときです。備品の配置をオフィスのゾーニングから考えられるので、余計な片付けが必要なく、効率的に行えます。
オフィスの移転のときは、長年ため込んでしまった不要な物を一気に処分できるタイミングでもあります。設立当初は必要だった重厚なテーブルや型の古いパソコン、書けなくなったペン類など、新しいオフィスに必要ない物や合わない物は処分しましょう。
また、使えると思っていたのに、新しいオフィスで行き場を失う物もあるでしょう。色やサイズが合わない、よく見ると劣化が激しかった、などということもあります。またあと何年か使う物と考えれば、思い切って買い換えることも必要です。
せっかくのリニューアルのチャンスですから、新しい物を取り入れたり、社員の気持ちが前向きになれるようなインテリアを採用したり、会社のイメージチェンジになるような備品を選んでみましょう。会社の雰囲気も変わり、備品管理にも積極的に取り組めます。
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