近年の気候変動に伴い、豪雨や台風による水害リスクが高まっています。水害に備えるためには、適切な事前準備とともに、危険な場所を知っておくことが重要です。災害は発生してから対策するのでは遅すぎます。事前にしっかりと対策をし、備えることが重要です。以下に、水害の危険エリアや対策について詳しく解説します。
1. 水害が発生しやすい場所
河川沿い 大雨が続くと川が氾濫し、近隣地域に大規模な浸水が発生する可能性があります。特に低地や堤防が低い地域では要注意です。
低地・盆地 地形的に水が溜まりやすく、排水が難しい場所です。都市部でも低地にある地区は浸水被害を受けやすく、急な水位上昇に注意が必要です。
水路や排水溝の周辺 大雨で排水システムが処理能力を超えると、逆流して周辺地域に浸水が発生します。特に古いインフラが整備されていない地域は危険です。
地下街や地下鉄 雨水が流れ込みやすく、浸水した場合に逃げ道が限られるため、危険度が高いです。地下にいる場合は、早めの避難が求められます。
沿岸地域 台風や津波の影響で高潮が発生しやすく、海水が陸地に押し寄せる危険があります。沿岸地域に住んでいる場合、高潮警報には特に注意が必要です。
2. 危険エリアの対策
ハザードマップの確認 自分の住んでいる地域や職場が水害にどの程度のリスクがあるのかを、ハザードマップで確認しましょう。自治体のウェブサイトや公共施設で入手できます。
住宅の対策 河川沿いや低地などリスクの高い地域に住んでいる場合、土のうなどを用意したり、止水板を活用して水の侵入を防ぎましょう。また、下水道の側溝や雨水枡を掃除することも重要です。戸建てでなくマンションの場合でもベランダの雨水枡が落ち葉やゴミで詰まっていると水が逆流してくることになります。
避難計画の立案 危険な場所に住んでいる場合は、早めの避難が大切です。特に夜間に水害が発生する可能性がある場合、日中に準備を整えておきましょう。
3. 水害対策グッズ
防水シートやビニール袋 窓やドアの隙間に設置して、水の侵入を防ぎます。
携帯浄水器 浸水による水道水の汚染を想定し、飲み水を確保するために必要です。
防水バッグ・ポーチ 重要な書類や電子機器を守るために防水仕様のバッグを用意しましょう。
土のう 自宅の周りに積み重ねて浸水を防ぐための基本的な道具です。
吸水土のう 水を吸って膨らむ土のう。普段はコンパクトに収納できます。
非常食・水 災害時に3日分以上の非常食と飲料水を確保しましょう。
懐中電灯と予備の電池 停電時に備えて、ライトやラジオの準備も忘れずに。
応急セット 救急用品、常備薬、防寒具などをまとめたセットを用意しましょう。
まとめ
東京都心部でも大雨の被害が深刻化しています。東京都に記録的短時間大雨情報が出された24年8月21日には、都営地下鉄の駅の構内まで雨水が浸水するなどの被害が出ています。また、豪雨のために都内各所で道路の冠水や床上浸水などの被害もあります。都心部で起こる主な水害は内水氾濫といい、市街地に降った雨の排水処理が追いつかないために地表に水があふれる現象です。
大規模な洪水などの災害発生時にガスや電気、水道、通信などのライフラインが停止してしまうと、通常の生活は困難となります。特に海抜0m地帯では、堤防が決壊した場合、長期間の湛水により膨大な被害が発生します。ライフラインの復旧には数週間から数ヶ月かかると想定されていますので、自宅からの避難が必要となります。
危険な場所に住んでいるかどうかをしっかり確認し、日頃からの準備が水害対策の基本です。家族全員で避難経路やハザードマップを確認し、必要なグッズを揃えておくことで、いざという時に冷静に対応できるようにしましょう。
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